JR東日本エリアに住んでいません。
大人の休日倶楽部パスはJR東日本のフリーパスです。JR西日本・JR九州の区間は対象外なので、まず仙台まで移動する必要があります。私は飛行機を使いました。
行き:福岡 → 仙台
スターフライヤーの割引きっぷを利用しました。ANAとの共同運航便ですが、早めに予約すると割引運賃が取れるので、まずここを押さえるのが先決です。
共同運航便は、必ず比較することをお勧めします。この福岡~仙台便であれば、スターフライヤーが独自に設定している早期購入割引運賃(「そら旅75/55/45/28/21」や「STAR」シリーズなど)は、ANAが販売する同便の割引運賃(「ANA SUPER VALUE」等)よりも安く設定されていることが多いためです。普通運賃や前日購入の場合でも、スターフライヤー直販の方が割安になる傾向があります。
帰り:成田 → 福岡
JALマイルを使ってジェットスターを予約しました。LCCですが、JALマイルで乗れる点が魅力です。ただし、JAL マイルでの席数は少ないので、早めの予約が必要です。羽田空港駅と異なり成田空港駅への成田エクスプレスがパスの対象なので、旅程の最終日を成田空港終わりにするルートを組めば旅費節減につながります。
パスの対象路線外の方は、まず新幹線か飛行機でフリーエリアの端まで移動し、そこからパスを使うという組み方が基本になります。今回は、事前にえきねっとで予約し、仙台駅で発券しました。
乗り放題5日間のルート全体像
| 日程 | 移動 | 見どころ |
|---|---|---|
| 1日目 | 仙台 → 青森 | 三内丸山遺跡・青森県立美術館・わらっせ・青函連絡船八甲田丸 |
| 2日目 | 青森(レンタカー) | 八甲田ロープウェー・酸ヶ湯温泉・奥入瀬渓流・十和田湖 |
| 3日目 | 青森 → 一ノ関 | 青函連絡船八甲田丸(入場)・平泉(自転車)中尊寺・毛越寺 |
| 4日目 | 一ノ関 → 宇都宮 | 大谷資料館・日光(東照宮・輪王寺・二荒山神社) |
| 5日目 | 宇都宮 → 成田空港 | 大宮・鉄道博物館 |
このルートをテーマ別に整理するとこうなります。
・世界遺産:三内丸山遺跡・平泉・日光
・芸術:青森県立美術館
・自然:八甲田ロープウェー・奥入瀬渓流・十和田湖
・技術:大谷資料館・鉄道博物館
世界遺産を3か所めぐる
三内丸山遺跡(青森市)
縄文時代の大規模集落跡で、2021年に世界文化遺産に登録されました。PRポスターでよく見る「六本柱の建物」の復元を実際に目の前にすると、5,500年前の人々がここで暮らしていたという実感が湧いてきます。青森県立美術館と隣接しているので、セットで訪れるのが効率的です。

平泉(岩手県)── 自転車で世界遺産をめぐる
平泉駅でレンタル自転車を借りました。これが正解でした。バスの時刻に縛られず、自分のペースで中尊寺と毛越寺をめぐれます。中尊寺の金色堂は圧巻のひとことです。覆堂の中に入った瞬間、金色のきらめきが目に飛び込んでくる。写真では伝わらない「本物の迫力」があります。毛越寺の浄土庭園は、池を中心にした広大な庭が静かで美しく、中尊寺とはまた違う趣があります。両方合わせて半日確保する必要があります。

日光(栃木県)── 世界遺産巡りバスを活用
宇都宮からJR日光線で約45分。日光駅から「世界遺産巡りバス」を利用しました。東照宮・輪王寺・二荒山神社の「二社一寺」がコンパクトなエリアにまとまっていて、半日で主要なところを一通りめぐれます。陽明門の細部の彫刻は、いくら時間があっても見飽きません。「日暮らしの門」と呼ばれる理由が来てみてよくわかりました。

★(東照宮・陽明門の写真)
芸術:青森県立美術館
三内丸山遺跡のすぐ隣にあります。建物のデザイン自体がアート。白い壁の外観が印象的です。館内には棟方志功、シャガールの作品が常設展示されています。特に屋外に展示されている奈良美智の「あおもり犬」は写真スポットなので、撮影のための順番待ちができていました。また、ガラス張りの館内からもこの順番待ちの様子を見ることができます。
注意点:博物館や美術館の施設は、月曜休館のことが多いです。また、展示品入れ替えのための休館などもありますから、必ず事前に公式サイトで休館日を確認してから旅程に組み込むことをおすすめします。
自然:八甲田ロープウェー・酸ヶ湯温泉・奥入瀬渓流・十和田湖
レンタカーを使いました。5日間の旅程では、天候が不順な日も予想されます。1週間前の天気予報を確認して青森駅前でレンタカーを予約していました。天気予報が雨であれば、JRで弘前城、弘前れんが倉庫美術館を予定していました。
八甲田ロープウェー
青森市街から車で約40分。山頂駅(標高1,324m)からの眺望はすばらしく、天気が良ければ陸奥湾と青森市街が一望できます。6月でもひんやりした空気で、真夏でも涼しいのが東北の高原の良いところです。

酸ヶ湯温泉でそばの昼食
八甲田ロープウェーから車で約15分。青森を代表する温泉のひとつです。千人風呂と呼ばれる大浴場(ヒバ造り)が有名で、混浴ですが仕切りがあります。温泉の後は名物の「そば」を昼食にいただきました。旅の中でこういう小さな満足がある日は、一日全体がいい記憶になります。
奥入瀬渓流
国の特別名勝・天然記念物に指定されている約14kmの渓流です。遊歩道が整備されていて、川のせせらぎと緑のトンネルの中を歩くのは格別の気持ちよさ。車なら銚子大滝まで移動しながらポイントポイントで降りて散策できます。

十和田湖
奥入瀬の源流にあるカルデラ湖で、最大水深は327mと日本第3位の深さを誇ります。湖面の落ち着いた青さと周囲の山々との対比が美しい。売店で地元のソフトクリームを食べながらしばらくぼーっとしていました。この日はレンタカーを使ったのでパスを使わない日でしたが、逆にこのルートはレンタカーでないと回るのが難しい場所ばかりです。
技術:大谷資料館・鉄道博物館
大谷資料館(宇都宮)
宇都宮からバスで約30分。大谷石の採掘場跡を利用した地下空間の博物館です。地下30mに広がる巨大な空間に入った瞬間、温度が一気に下がり、圧倒的なスケールに言葉を失います。映画やMVのロケにも使われる幻想的な空間で、宇都宮に来たら外せない場所です。

鉄道博物館(大宮)
最終日の朝、宇都宮から宇都宮線で大宮へ。大宮駅からニューシャトルで1駅「鉄道博物館駅」下車です。
【注意】ニューシャトルはパス利用不可です。大宮~鉄道博物館間(往復380円)は別途支払いが必要です。
館内には実物の蒸気機関車から新幹線まで、日本の鉄道史が凝縮されています。鉄道ファンでなくても十分楽しめますし、子どもから大人まで夢中になれる展示ばかりです。半日では足りないくらいのボリュームがあります。

パスが使えなかった場面
旅の中で鉄道でパスが使えず、支払いが必要だった場面は2か所ありました。
①仙台空港アクセス線(仙台空港→仙台間 680円) 私鉄のため、パスの対象外です。
仙台空港アクセス線は仙台空港鉄道(第三セクター)ですが、JR線(名取駅)から直通運転しているため、知らずに乗ってしまい乗り越し精算になるケースが多いようです。
②ニューシャトル(大宮~鉄道博物館駅 往復380円) 埼玉新都市交通のため、パスの対象外です。
合計1,060円。旅全体の費用から見れば小さな額ですが、パス対象路線と対象外路線のルールを知っておくと、旅の計画を立てるときに慌てなくて済みます。
まとめ:5日間でこんなに回れる
5日間で世界遺産3か所、美術館1か所、自然スポット4か所、技術系博物館2か所をめぐりました。パス(20,000円)を使わず通常きっぷで同じルートを回ると、JR区間だけで約〔36,000〕円かかる計算になります。差額は〔16,000〕円以上。5日間でこれだけ動けるなら、十分すぎるコストパフォーマンスです。
行きたかったのに行けなかった場所もあります。弘前城、五能線、只見線、リアス式海岸の三陸沿岸……。次のパス発売のとき、また計画を立てようと思っています。次回は「次に行きたいルート3選」をご紹介します。
参考
大人の休日倶楽部パス 公式サイト(JR東日本):https://www.jreast.co.jp/otona/clubpass/
えきねっと(新幹線・指定席予約): https://www.eki-net.com/