「大人の休日倶楽部」の2026年度第1回5日間乗り放題パスを利用して、初夏を彩る東北・北関東の旅行に行ってきました。今回は、レンタカーを1日利用して東北の大自然を満喫します。

1. 八甲田ロープウェー

青森市街から車で約40分、八甲田連峰の懐にある「八甲田ロープウェー」へ。山麓駅から山頂公園駅までは約10分の空中散歩で、標高約1,300mの田茂萢岳(たもやちだけ)へ一気に運んでくれます。山頂に降り立つと、緑の稜線がどこまでも連なり、天気に恵まれたこの日には遠くの海岸線まで見渡せるという絶景が広がっていました。

学生時代に新田次郎の「八甲田山死の彷徨」を読み、入念な準備と、いざという時の的確な判断がいかに大切かを痛感したことを思い出しました。ロープウェーへ向かうドライブの途中、カーナビには後藤伍長銅像や露営地跡といった史跡の表示が次々と現れ、明治期にこの山で実際に起きた悲劇を静かに物語っているようでした。ただ、この日はクマの出現情報も出ていたため、立ち寄るのは控えました。

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八甲田山山頂

八甲田ロープウェー

十和田八幡平国立公園の北部、八甲田連峰の一峰・田茂萢岳(標高約1,324m)を結ぶロープウェーで、1968年(昭和43年)の開業以来、山麓駅から山頂公園駅までを約10分で結んでいます。山頂一帯には池や沼が点在し、高山植物の宝庫として知られ、30分ほどの散策コースから数時間の登山コースまで、複数の山歩きルートが整備されています。春の新緑、夏の高山植物、秋の紅葉、冬の樹氷と、四季それぞれに異なる表情を楽しめるのも魅力です。

八甲田雪中行軍遭難事件と後藤伍長銅像

1902年(明治35年)1月、青森歩兵第五連隊210名が雪中行軍の演習中に猛吹雪に遭遇し、199名が命を落とすという、山岳遭難史上まれに見る大惨事が起きました。新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」や、それを原作とした映画「八甲田山」の題材としても広く知られています。山中に立つ「雪中行軍遭難記念像」は、捜索隊の目印となるよう雪の中に立ち続けた後藤房之助伍長の姿をモデルに1906年(明治39年)に建てられたもので、地元では「後藤伍長銅像」として親しまれています。

2. 酸ヶ湯温泉

八甲田ロープウェーから車で約15分、酸ヶ湯温泉へ。まずは名物の十割そばで昼食をとってから、混浴の大浴場「ヒバ千人風呂」へ向かいました。酸ヶ湯温泉は豪雪で有名で、冬場の天気予報では必ず積雪量が紹介されるほどです。

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酸ヶ湯温泉(冬場、豪雪でテレビでよく紹介されます)

ヒバ千人風呂は混浴ですが、同じ湯舟に入るとはいえ男性エリアと女性エリアが緩やかに分けられていて、互いにその先へは踏み込まないよう配慮がなされています。入浴して驚いたことは、シニア女性の観光客のグループが湯あみを着て次々と入ってこられたことです。湯は乳白色に濁っていて透けて見えることはありませんが、こちらも湯舟からは細心の注意を払って上がりました。この千人風呂はもともと湯治場のため洗い場がなく、脱衣場で一度服を着てから、洗い場のある別の男湯「玉の湯」に入り直しました。

酸ヶ湯温泉とヒバ千人風呂

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ヒバ千人風呂の説明案内(男女の入浴エリア)

酸ヶ湯温泉は標高約925mの八甲田山中にある、約300年の歴史を持つ一軒宿の温泉です。1954年(昭和29年)には国民保養温泉地第1号に指定されました。名物の「ヒバ千人風呂」は総ヒバ造りで約160畳の広さを誇る混浴の大浴場で、柱が1本もない開放的な空間に「熱の湯」「四分六分の湯」など複数の源泉が湧いています。朝8時〜9時・夜20時〜21時は女性専用時間となるほか、女性用の湯あみ着も用意されています。泉質は強い酸性の含硫黄泉で、洗い場はなく、体を洗う際は男女別の小浴場「玉の湯」を利用する仕組みです。周辺は全国有数の豪雪地帯としても知られています。

3. 奥入瀬渓流

奥入瀬渓流は、十和田湖から流れ出す奥入瀬川沿いに続く約14kmの渓流で、国の特別名勝・天然記念物に指定されています。奥入瀬渓流は駐車スペースが少なく観光バスも多いので十分に時間を確保するようにと、レンタカー事務所であらかじめアドバイスを受けていました。天気が良く、木漏れ日の中で初夏の渓流美を存分に堪能することができました。観光バスを利用する場合は、左右どちらの席に座るかで見える景色がまったく異なります。十和田湖から下ってくるルートの場合は、進行方向左側の窓側の席を確保するのがおすすめです。

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奥入瀬

奥入瀬渓流は、十和田湖から流れ出す唯一の川である奥入瀬川の、子ノ口(ねのくち)から焼山までの約14kmの区間を指します。1928年(昭和3年)に十和田湖とともに名勝・天然記念物に指定され、1952年(昭和27年)には特別名勝・天然記念物に格上げされました。十和田八幡平国立公園に属し、渓流沿いには国道と遊歩道が並走していて、銚子大滝や阿修羅の流れなど、変化に富んだ滝や瀬を間近に楽しめるのが魅力です。

4. 十和田湖

最後に立ち寄ったのは十和田湖。青森・秋田県境に広がるカルデラ湖で、車も人も少なく、静かな湖面をゆっくりと眺めることができました。

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十和田湖

十和田湖は青森県と秋田県にまたがる二重カルデラ湖で、約20万年前から続いた十和田火山の活動によって形成されました。周囲は約46km、最大水深は326.8mで、日本第3位の深さを誇ります。湖の南岸には中山半島・御倉半島が突き出し、奥入瀬渓流は湖の唯一の流出口である子ノ口から流れ出しています。十和田八幡平国立公園を代表する景勝地として、遊覧船からの眺めも人気です。


参考